クラシックギターの故障と原因
クラシックギターの故障と原因
クラシックギターのコンディショントラブル
ウェザーチェック例
ウェザーチェック(塗装面のひび割れ)
クラシックギターは、上質の塗料を薄塗りで何度も塗り重ねて仕上られます。そのため年月が経つにつれ塗膜が収縮・膨張したり木材の過乾燥により細かなひび割れが出る場合があります。これは一般的には
ウェザーチェクと呼ばれます。木目に沿って縦に割れたり、網目状、蜘蛛の巣状に割れるものもあります。どちらも塗装のみの割れで木材に割れが無い場合は音質にはほぼ影響が無く、逆にヴィンテージ感・貫禄・風格が出て味があるとも言われます。
ウェザークラック例
ウェザークラック(木部のひび割れ)
クラシックギターは温度や湿度の大きな変化で木材が膨張・収縮を繰り返したり、過乾燥などにより木材自体にひびや大きな割れが出る場合があります。これはウェザークラックや単にクラックとも呼ばれます。上記のウェザーチェックよりも割れ部分が目立ち多くの場合大なり小なり隙間があります。さらにひどいものは大きな段差も見られます。こちらの場合は音質にも影響が出る場合があります。クラックの修理に関しては、接着剤を流して両側から圧力をかけて圧着する場合、埋木をして隙間を埋める場合、それらの後割れ止めに裏側から木片によるパッチを貼り付ける場合もあります。
ブリッジの剥がれ
トップの膨らみ・ブリッジの剥がれ
年月経過による木材の膨張や、弦の張力に負けた場合にクラシックギターのトップ(表板)が膨らむ場合があります。さらにブリッジとトップの接着面が張力に負けた場合にはブリッジと表板に隙間が生まれ、ひどい場合は剥がれ浮き上がってしまうこともあり最終的には脱落してしまいます。このような呼称は音やチューニングに影響が出るので必ず修理が必要です。この故障の修理は、接着剤で圧着します。
画像は一部アコースティックギターのものがあります。