クラリネットの種類
様々なクラリネットの種類
B♭管クラリネット
現在最も一般的なクラリネット。オーケストラ、吹奏楽、ジャズなどあらゆるジャンルのほとんどの奏者が基本のクラリネットとして演奏しています。豊かな音色と幅広い表現力でどのようなスタイルにも対応できます。
A管クラリネット
B♭管クラリネットよりも2度低い調子のクラリネット。音色はB♭に比べ深く柔らかな音色。一部のオーケストラ曲、作曲家によりA管で指定されている曲がある。オーケストラ奏者はB♭管とA管を2本に持っていて、曲によって持ち替える者も多い。吹奏楽では殆ど使用されない。
E♭管クラリネット
B♭管に比べてより明るく透明度の高い華やかな音色。吹奏楽では専門の奏者がいる場合が多いが、オーケストラ曲では普通の奏者が持ち替える場合が殆どである。
C管クラリネット
この楽器は以前はハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、ベルリオーズなどの曲を演奏する場合用いられることも多かったが、現在はB♭管やA管クラリネットで代用する場合が多くなった。なぜなら音色がやや硬く響きも少ないためC管をあえて使う必要が無いと考えられたためである。しかし近年作曲者の指定通りの楽器を使うというコンセプトの演奏会も開かれるようになりあえてC管で演奏する場合もある。
E♭アルトクラリネット
このクラリネットもは吹奏楽用の楽器と言ってもよい。オーケストラ曲のヴィオラやチェロパートの役割を果たす楽器の一つとして用いられる。吹奏楽でもある場合は多くない。
B♭/A管バス・クラリネット
B♭クラリネットの1オクターブ下の音域を受け持つ。オーケストラ曲でも用いられることも少なくない。吹奏楽においては専門の奏者を置く場合が殆どである。オーケストラでは持ち替えが多い。
E♭コントラアルトクラリネット
B♭バスクラリネットに比べさらに5度低い音域を受け持つ。オーケストラではまず使用されない。吹奏楽においても特殊楽器の部類である。クラリネットアンサンブルでは使用されることもしばしばである。
B♭コントラバスクラリネット
B♭バスクラリネットよりもさらに1オクターブ低い音域。クラリネット属で最も低い音が出る。こちらも特殊楽器扱いで、クラリネットアンサンブルでたまに使われる程度である。
バセット・ホルン
E♭アルトクラリネットと形状は似ているが、内部の設計などは異なる。マウスピースは通常のクラリネットのものを使用する。アルトクラリネットよりなめらかで優雅な音色である。中音域はクラリネット属よりも美しくメロディーやソロの演奏に向いている。一部のオーケストラ曲は指定がある。
左から、A♭ソプラニーノ、E♭ソプラノ、B♭ソプラノ、E♭アルト、B♭バス、B♭コントラバス、E♭コントラアルト、BB♭コントラバス