クラリネットの歴史
クラリネットの発祥と進化の歴史
クラリネットの源流としてアルグール、ズマーラ、ラウネダ、シャリュモーという簡素なシングルリードの楽器があったとされる。これを1700年前後にフランスのフルート製作者デンナーが今日のクラリネットに近い原型(2キー)を作ったとされている。その後1750年代にキーの数が増えていく。パリ音楽院にクラリネットコースができ、製作者と共同開発し1810年に13鍵のクラリネットを発明。のちにビュッフェ・クランポンの前身にあたるビュッフェ・オージェと協力しベーム式のクラリネットがほぼ完成される。このパリでのクラリネットの進化と並行し当時ウィーンのメルクライン製の楽器はミューラー式と呼ばれ、こちらも人気を博し現在のエーラー式(ウィーン式)の基礎となった。しかし大戦でのドイツの敗戦とオーストリアの混乱。東西ドイツへの分裂、楽器の面では運指などの面から徐々にエーラー式だった国がベーム式へ移行し、大きなきっかけとしてはクランポン社のクラリネットを数多くの有名奏者が愛用するようになったこともあり、現在はベーム式が世界の主流となっている。